土木学会論文集F2(地下空間研究)
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和文論文
トンネル火災の早期検知についての実験検討
鈴木 直也川端 信義横田 昌弘
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2021 年 77 巻 1 号 p. 11-25

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抄録

 道路トンネル内で火災が発生した場合,安全な避難環境確保が重要であり,そのためには確実な早期火災検知が必要である.発火前の火災初期段階での煙の検知を可能にするため,検出方法の異なる煙センサ,レーザガスセンサ,フォトダイオードセンサを選定し,予備実験で煙濃度と各センサ出力の定性的な相関について確認し,実大トンネルで発煙筒および火皿火災実験により,各センサの検知特性について調査した.その結果,本実験の範囲では各センサともに発火前のくすぶり段階での火災早期検知の可能性を有することが分かった.特にフォトダイオードセンサは煙がセンサ設置箇所に到達する前でも俯瞰している範囲に煙が進入することで,煙色にかかわらず,早期火災検知の可能性が示唆された.

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© 2021 公益社団法人 土木学会
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