2018 年 2018 巻 2 号 p. 20182010
本論文では、流体と剛体の連成解析のために、流体にはISPH法をまた剛体の運動表現にはDEMにおける集合粒子モデルを採用した。通常DEMによる剛体解析においては剛体間の衝突には一種のペナルティ法を使用することが多い。しかしながら、そのペナルティ定数を大きくしすぎると小さな時間増分を使う必要があるものの、特に流体の計算コストが大きい場合には剛体計算の時間増分を流体解析と同じだけ大きな値を設定するため、このペナルティ定数を小さい値に設定することが行われてきた。本論文では特にコンピュータグラフィックスの分野の剛体計算手法として使われる撃力法を採用することで、物理的な定数の一つである反発係数のみを用いた解析を実施可能とし、また流体と同じ時間のまま衝突を含む流体剛体連成解析を実施した。