日本小児看護学会誌
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採血を受ける幼児の保護者の支援効力感尺度の開発 : 幼稚園に通園する幼児をもつ保護者の調査から
流郷 千幸法橋 尚宏
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キーワード: 保護者, 効力感, 尺度, 採血, 幼児
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2007 年 16 巻 1 号 p. 40-46

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抄録
本研究の目的は、採血を受ける幼児の力を引き出す保護者の支援効力感尺度の開発である。保護者の支援として文献検討から得られた内容を小児看護の専門家で検討し、15項目の質問紙を作成した。近畿圏内の幼稚園2箇所に研究への参加を依頼し、保護者120名に子どもの採血場面を想定してもらい回答を得た。有効回答102名を対象に尺度の信頼性および妥当性の検討を行なった。得点に偏りのあった7項目を削除し、8項目で主成分分析を行なった結果、第1主成分の固有値は4.6、寄与率58.6%であり、「採血を受ける幼児の保護者の支援効力感尺度」としての構成概念妥当性が確認された。一般性セルフエフィカシー尺度との相関はr=0.302(p<0.01)、8項目のCronbach's αは0.898となり信頼性が得られた。本調査と再調査との相関係数はr=0.801(p<0・01)であり安定性も確保された。さらに臨床場面で検証を行うことにより、本尺度は採血を受ける子どもの保護者への介入とその評価に活用が期待できるものと考えられた。
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© 2007 一般社団法人 日本小児看護学会
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