日本小児看護学会誌
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小児看護技術教育の効果的な演習プログラムの検討 : バイタルサイン測定場面のイメージ化をはかる
野口 明美佐野 明美服部 淳子山口 桂子
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2007 年 16 巻 2 号 p. 24-32

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抄録
看護大学の小児看護技術教育において、小児のバイタルサイン測定(以下、VS測定とする)の実際場面をよりイメージ化できる学内による技術演習プログラム(以下、プログラムとする)を作成し、小児看護学実習初日での実施を試みた。プログラムの効果を明らかにするために、研究参加への同意が得られた3年次学生66名を対象に学生の自己技術評価と教員の技術評価から分析・考察を行った。その結果、乳幼児の呼吸音・心音・血圧測定時のコロトコフ音を実際に聴かせるプログラムは、学生が子どもの速い音・小さい音のイメージができ、数の測定や音の聞き分けができる効果が得られた。また、協力が得られない子どもへの対応を考えるためのビデオ学習と子どもの反応を状況設定し、それに対応しながらの乳幼児モデルを使用したVS測定演習のプログラムは、子どもの気持ちや人権を守ることの重要性を理解し、子ども特有に必要なVS測定技術の習得と子どもの反応に合わせた測定方法や援助方法を選択することの必要性の理解に効果が得られた。
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© 2007 一般社団法人 日本小児看護学会
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