抄録
本研究は、小児看護に関するケースレビューが、ケース提供者にどのような影響を及ぼしたのかを明らかにすることを目的としている。ケース提供をしたことのある看護師7名を研究参加者とし、半構成的面接法を用いてデータを収集した。また、研究参加者の同意を得てケースとケースレビューの概要もデータとして使用した。データを質的に分析した結果、3つの上位カテゴリー、【問題への対峙と自身への気づきが次に向かう力を生む】、【問題のとらえなおしと視点の転換が許容を拡げる】、【発言のとらえ方次第で気持ちが変わる】と7つの下位カテゴリーが抽出された。コンサルテーションの場としてのケースレビューのあり方として、臨床でのかかわりやその強みを認め言語化して共有すること、ケース提供者が自分やケースを見つめなおし、新たなかかわりや次に向かう力を支えることの重要性が示唆された。