抄録
在宅静脈栄養(home parenteral nutrition,以下HPN)を必要とする子どもとその家族に対する、 HPN導入期から継続期の看護援助について明らかにするために、看護師8名を対象に半構成的面接調査を実施した。その結果、看護援助の内容は〈子どもへの援助〉〈親への援助〉〈日常生活を円滑にする援助〉〈社会生活拡大の援助〉に分類された。HPN導入初期でもある乳幼児期には、子どもの体調を整え、親子の愛着形成を促進し、在宅の意思決定を支援して親に対するHPNの管理指導を進めていた。また、学童期には、セルフケアを獲得して集団生活が送れるように支援をし、中学以降の思春期には、新生活や本人の希望に対応できるようにケア方法を調整していた。