日本小児看護学会誌
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小児看護学実習で学生が乳幼児期の患児との融和をめざした行動の影響要因
柴 邦代
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2011 年 20 巻 1 号 p. 32-39

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抄録

先行論文(柴,2005)で報告した「小児看護学実習で『患児との融和』をめざすそれぞれの段階において学生がとった行動の影響要因を明らかにする目的で質的帰納的研究を行った。3年課程看護専門学校3校の実習直後の学生32名の半構成的面接データから、今回は乳幼児との関わりについて語っている43事例を継続的比較分析の対象とした。結果、【接近手がかり探索行動】を構成する〔行動モデルの参照〕〔患児の興味の探索〕には1個ずつの背景要因と学生の行動の発動を促進または阻害していたそれぞれ4因子が抽出された。また【融和化接近行動】を構成する〔遊びによる融和化接近行動〕〔あやす行為による融和化接近行動〕にも各2個の背景要因と学生の行動の発動を促進・阻害していた要因として前者は5因子、後者は2因子が抽出された。さらに【実習課題的ケア行動】では4個の背景要因と学生の行動の発動を促進・阻害していた4因子が明らかになった。

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© 2011 一般社団法人 日本小児看護学会
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