日本小児看護学会誌
Online ISSN : 2423-8457
Print ISSN : 1344-9923
ISSN-L : 1344-9923
小児看護学実習初期における看護学生と子どもとの関係に影響する要因 : 小児看護学実習指導教員の視点
小代 仁美楢木野 裕美
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 21 巻 3 号 p. 14-21

詳細
抄録
小児看護学実習指導を行っている教員の視点から、小児看護学実習初期に学生の子どもとの関係に影響する要因を明らかにすることを目的とし、質的帰納的研究を行った。近畿圏の看護系大学で小児看護学実習指導担当教員8名を対象に半構成面接を行った。データ分析の結果、【子どもの姿】【親の存在】【実習生の立場】【小児看護に臨む姿勢】【医療者の存在】【教員の存在】【場の条件】【不安の先取り】の8カテゴリーを抽出した。教員は、学生の子どもとの関わりには、踏み出せる状態要因と足踏みする状態要因とがあり、踏み出せるか足踏みするかは【親の存在】が大きく影響していると考えていた。また、学生が子どもと積極的に関われるかどうかは教員自身も影響していると捉え、学生は《教員の評価を意識した過剰な構え》がある半面、《教員の助言》や《教員の助け》を求めており、教員や医療者からのモデル提示で子どもへの関わり方を学んでいると考えていた。
著者関連情報
© 2012 一般社団法人 日本小児看護学会
前の記事 次の記事
feedback
Top