日本小児看護学会誌
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1年間の生活習慣改善プログラムが学童の肥満度、自己効力感、ソーシャルサポート、生活習慣の認識・行動に及ぼす変化
二宮 啓子丸山 浩枝宮内 環庄司 靖枝
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2013 年 22 巻 3 号 p. 25-33

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抄録
本研究は、生活の自己管理技術を高める1年間の看護介入プログラムが学童の肥満度、自己効力感、ソーシャルサポート、生活習慣の認識・行動に及ぼす変化について明らかにすることを目的とした。対象者は小学1年生から6年生38名とその親であった。子どもにはプログラム前後に身長・体重測定、自己効力感とソーシャルサポートの質問紙調査、健康状態の認識、日常生活行動等に関する面接調査を行った。介入として面接調査時に自作のパンフレットを用いて生活改善の方法を指導した後、月1回放課後に2時間のプログラムを10回実施した。その結果、プログラム終了時に肥満児16名中9名(56.2%)に肥満度の改善が見られ、ソーシャルサポートの親の得点に有意な増加が見られた。また、学童の認識・行動に及ぼした変化として、(1)生活習慣の改善、(2)身体状況の改善、(3)自己管理能力の高まり、(4)自己効力感の高まり、(5)サポート感の高まりの5つのカテゴリーが抽出された。この介入プログラムは有効と言えよう。
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© 2013 一般社団法人 日本小児看護学会
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