2013 年 22 巻 3 号 p. 57-62
本研究の目的は、看護師がとらえる検査・処置を受ける幼児後期の子どものがんばる姿を明らかにすることである。小児看護経験3年以上の看護師16名に半構造化面接を行い、質的記述的に分析した。看護師は、子どもが検査・処置を受けたくない気持ちを自己主張して何とか検査・処置を受け入れて乗り越えようと自己調整能力を発揮したり、身近な大人の関わりによってもてる力を発揮する様子を子どものがんばる姿としてとらえていた。看護師が自己調整能力を発揮する子どもの姿を意図的にとらえて、子どもが検査・処置を自分のこととして取り組めるよう関わることが、子どものがんばりを支えるうえで必要である。また、検査・処置の場でも子どもが重要他者である親と可能な限り関われるように配慮することで、子どもが子どもなりにがんばって検査・処置に向かおうとすることを支援できる。