日本小児看護学会誌
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「親の発達」の概念分析
吉野 純
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2014 年 23 巻 2 号 p. 25-33

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抄録

本研究の目的は、「親の発達」という概念の構成要素を明らかにするとともに、子育て支援への適用可能性について検討することである。分析の方法はRodgersの概念分析のアプローチに基づき、属性、先行要件、帰結に関する記述について内容を分析した。「親の発達」の属性として、【関係の中で育まれる】、【子育てを通して生じる質的な変化】、【問題に取り組み乗り越える経験】、【子育てを通して進むプロセス】が抽出された。また、先行要件として、【個人の要因】、【個人を取り巻く環境】、【子ども、育児に対する意識】、【育児、家事行動】が抽出された。さらに、帰結は、【成長・発達感】、【自分の生き方を見つめる】、【人とのつながり】、【子どもの成長・発達】であった。分析結果から、「親の発達」の概念の定義とモデルケースを提示し、子育て支援において有用な概念であることが明らかになった。

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© 2014 一般社団法人 日本小児看護学会
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