本研究の目的は、看護系大学教育における小児看護学実習に関する文献を、1996年カリキュラム改正前後で比較し分析することで小児看護学実習における研究動向を明らかにすることである。カリキュラム改正から10年経過した2007年から2013年7月までの国内文献81件を、カリキュラム改正前の1995年から1998年7月までの文献54件を検討した先行研究と比較して分析した結果、6つのカテゴリーに分類された。<実習内容に関するもの>の割合はカリキュラム改正前後でほぼ同率であったが、文献内容は実習全体のあり方に関するものから具体的な実習内容に関するものに変化していた。<実習施設に関するもの>は入院病棟以外の実習施設の文献が増えており、<実習につながる授業・技術演習に関するもの>はカリキュラム改正後に約3倍に増えていることが明らかになった。以上の結果には、実習時間の短縮や日本の医療事情の変化による小児看護学実習への影響が関係していると考える。