抄録
【目的】短期入院の子どもと家族への看護実践評価尺度を作成し、その信頼性と妥当性を検討する。【方法】(1)質的研究の成果に基づく短期入院の子どもと家族への看護実践の評価に重要な項目の抽出、(2)専門家会議とパイロットスタディによる内容妥当性の検討、(3)小児病棟の看護師507名への調査によって得られたデータを用いた項目分析、因子分析、信頼性と妥当性の検討を行った。【結果】293名から回収されたデータを分析の対象とした(有効回答率97.7%)。因子分析の結果23項目となり、<短時間で子どもの変化を見通した対応><子どもの主体性を引き出す支援>の2因子となった。内的整合性による信頼性、構成概念妥当性、既存尺度との比較による基準関連妥当性の検討、確証的因子分析の結果、尺度が一定の信頼性、妥当性を備えていることが確認された。【結論】開発した尺度は、短期入院の子どもと家族への看護実践の指標や、看護師教育への活用が期待できる。