日本小児看護学会誌
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小児看護学実習において看護学生の受け持ち患者になった子どもの思い
森 浩美小口 初枝岡田 洋子
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2015 年 24 巻 2 号 p. 51-57

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抄録
本研究の目的は、小児看護学実習に協力した子どもの思いを依頼されたときからの時間経過に沿って明らかにし、学生のあり方について検討することである。子ども9名に半構成化面接を行い、質的帰納的に分析した。その結果、子どもは学生の受け持ち患者を依頼され、【同意するときの曖昧な納得と学生への要望】をもっていた。そして、期間中は【学生から受けた期待外れな言動・看護】を感じつつ、【受け持ち患者になって得られたよい結果】も実感でき、【学生に対する好評価】をしていた。そのため、実習を【終了して思う次回への期待と同意】する意向を示していた。以上の結果から、子どもは実習についてよく〔分からない〕まま同意することもあるため、視覚教材などを用いた分かりやすい説明が必要となる。そして、治療・検査中は励ましたり、遊びや教育の場を支援したりして、子どもにとって有意義な体験にすることが学生の役割と考えられた。
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© 2015 一般社団法人 日本小児看護学会
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