2017 年 26 巻 p. 138-143
急性期病院において、喘息発作で入院した子どもとその家族に対してテーラーメイドの喘息指導を行い、その効果を明らかにすることを目的に、介入前、介入直後、介入1か月後の3時点で質問紙調査を行った。その結果、喘息指導前後で病態・治療・管理に対する理解が深まり、並行して喘息についてのセルフケアに関する自己効力感も上昇し、介入1か月後も継続できていることがわかった。短期入院が多い急性期病院の喘息発作入院において、子どもとその家族に病棟看護師全体でテーラーメイドの患者教育を行うことは、喘息をコントロールするためのセルフケア行動を起こすきっかけとして効果があることが示唆された。また、そのきっかけを生かすことができるよう、継続した関わりのシステム作りを行うことが必要であることが考えられた。