日本臨床免疫学会会誌
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総説 特集:遺伝子チップを用いた臨床免疫研究の最前線
DNAチップの臨床免疫学への応用:オーバービュー
山本 一彦
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2005 年 28 巻 2 号 p. 63-66

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抄録

  DNAを基盤上に固定し,標識したcDNAやcRNAなどをこれにハイブリダイゼーションさせることで,細胞内のmRNAの網羅的解析が可能となってきた.これらの方法を指して,DNAチップとかDNAマイクロアレイなどという.これらの技術は急速に進歩しているが,現在のところ大きく合成型DNAチップと貼り付け型DNAマイクロアレイに分けることができる.ハイブリダイゼーションの後にはデータ解析をする必要があり,クラスター解析,発現パターン相同性検索などを行う.免疫応答での種々の免疫担当細胞での遺伝子の動きや免疫疾患での遺伝子の動きを解析可能であり,今後臨床免疫領域での応用が期待される.本稿は2004年の臨床免疫学会のシンポジウムでのオーバービューをまとめた.

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© 2005 日本臨床免疫学会
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