日本臨床免疫学会会誌
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総説
マウスとヒトにおけるCD4+CD25LAG-3+ T細胞
住友 秀次山本 一彦
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2010 年 33 巻 2 号 p. 92-98

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抄録
  我々は最近,マウスにおける新規制御性T細胞群として,CD4+CD25LAG-3+制御性T細胞(LAG-3陽性制御性T細胞)を報告した.マイクロアレイ解析では,LAG-3陽性制御性T細胞は,CD4+CD25+制御性T細胞とは異なる発現パターンを示し,またアナジーの誘導に関連する遺伝子early growth response gene 2 (Egr-2) を特徴的に発現していた.また,この細胞群はTCR刺激に反応して高用量のIL-10を産生し,in vitro・in vivoでも制御性活性を示した.Egr2を遺伝子導入したCD4陽性T細胞は,IL-10を産生し,LAG-3を強く発現し,in vivoにおいて抗原特異的な免疫反応を抑制した.
  我々は,マウスのLAG-3陽性制御性T細胞に相当する細胞集団の同定をヒトのリンパ球で試みた.フローサイトメーターの解析では,CD4+CD25LAG-3+ T細胞は,ヒトでも,マウスと類似したパターンで認められた.マイクロアレイ解析と定量的PCRでは,ヒトとマウスのCD4+CD25LAG-3+ T細胞の間に多くの類似性を認めた.また,サイトカイン産生もマウスと共通していた.したがって,ヒトにおけるCD4+CD25LAG-3+ T細胞は,マウスのLAG-3陽性制御性T細胞と相同しているという可能性が考えられた.
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© 2010 日本臨床免疫学会
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