日本臨床免疫学会会誌
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総説
再発性多発軟骨炎における気道病変の臨床
東 直人
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2012 年 35 巻 3 号 p. 157-167

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抄録
  再発性多発軟骨炎(RP : relapsing polychondritis)は全身の軟骨やプロテオグリカンを多量に含む組織が再発性かつ進行性に侵され,耳,鼻,眼,気管,関節,心・血管系などに多彩な症状を呈する稀な慢性炎症性疾患である.現在疫学や病態に関して不明な点が多く,診断や治療に関する指針の整備は十分になされていない.そのためRPの認知度は低く,診断されていない症例も多いと予想できるが,進行すると重度の障害を残すため,早期診断が重要である.特に気道病変はRPの予後規定因子として最も重要であり,厳密な評価とコントロールが不可欠である.病態に関しては副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制薬が奏功することに加え,軟骨成分に対する自己抗体の検出や自己免疫疾患の合併症例の集積により自己免疫異常の関与が想定されている.診断・評価に関してはRPに特異的なものはないものの画像検査の進歩により非侵襲的に行えるようになった.さらに,治療方法も免疫抑制薬や生物学的製剤の併用に関する知見が集積されつつある.現在,厚生労働省研究班により本邦で初めての全国規模の疫学調査が実施され,治療に関する前向き研究も開始されている.
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© 2012 日本臨床免疫学会
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