本研究は,盲導犬とユーザーの安全で快適な歩行を実現するために,歩行時の盲導犬とユーザーの負荷の定量化を行い,その負荷を低減するハーネス,盲導犬からの情報をより的確にユーザーに伝達するハーネスの開発を目的としている。本報では,歩行時における盲導犬への負荷の状況およびハンドルの形態が与える影響を調べるために,盲導犬による歩行実験の結果を報告している。
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; 盲導犬用ハンドルは従来型,ねじり型およびy字型を用い,3名の実験協力者に対して18mの直進歩行時のハンドル取付位置における負荷を計測している。
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; 歩行実験の結果,盲導犬との歩行に慣れている訓練士とユーザーは盲導犬に与える負荷がハンドルの形状によらず非常に小さいことが明らかとなった。盲導犬との歩行に慣れていない実験協力者は,従来型およびねじり型に比べてy字型での歩行時の盲導犬への負荷が小さくなった。これは,y字型ハンドルによって盲導犬の挙動が把握しやすく,盲導犬への負荷を軽減できることを示している。
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; 負荷の左右バランスは,ハンドルの形態によらず模型による実験よりも均等となる結果となった。ただし,実験映像より胴輪のねじれが生じていることが影響している。