抄録
【目的】以前に我々はヒト滑膜細胞を用いた解析にて関節リウマチ(RA)の滑膜組織ではCTGF (Connective Tissue Growth Factor)が過剰産生され,破骨細胞の異常活性化きたす事でRAの病態形成に関与する事を報告した.今回,RAのモデルマウスであるCIAマウスを用いて抗体投与を施行し,in vivoでのCTGF阻害による関節炎抑制効果について検討した.【方法】DBA/1Jマウスにtype・collagenとCFA (Complete Freund‘s Adjuvant)を投与しCIAを誘導して,中和活性を持つ抗CTGF抗体の投与を行いCTGF経路阻害による関節炎抑制効果を検討した.【結果】抗CTGF抗体投与群において,抗体非投与群と比べて関節炎スコアの有意な改善を認めた.又,血中のCRPやMMP-3値についても抗体投与群で有意な減少を認めた.抗体投与による関節炎抑制効果の解析では,CD14陽性前駆細胞からの破骨細胞分化誘導能の評価では抗体投与群において破骨細胞への分化抑制効果を認めた.また抗体投与群において,type・collagen抗原特異的T細胞の増殖反応抑制効果が認められた.【結論】抗CTGF抗体投与されたCIAマウスにおいて,CTGF阻害による関節炎抑制効果が認められた.CTGFはCIAマウスの関節炎発症において重要な因子である事が示唆された.