日本臨床免疫学会会誌
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総説
抗リン脂質抗体測定の意義
大友 耕太郎渥美 達也
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2013 年 36 巻 2 号 p. 63-70

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抄録
  抗リン脂質抗体症候群(APS)は血栓症,妊娠合併症を引き起こす疾患として知られており,診断には抗リン脂質抗体(APL)の存在が必須とされる.具体的にはループスアンチコアグラント(LA),抗カルジオリピン抗体(aCL),抗β2GPI抗体(aβ2GPI)のいずれかの存在が必要である.APLは多彩な免疫グロブリンであり,多種類のAPLアッセイが存在する.APL測定は主に診断ツールとして用いられるが,最近我々は多彩なAPLプロファイルを点数化する「aPLスコア」を定義し,このスコアが血栓症のリスク評価に使用できる可能性を示した.本稿では個々のAPL測定と,「aPLスコア」を解説し,APL測定の意義についてを考察する.
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© 2013 日本臨床免疫学会
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