日本臨床免疫学会会誌
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6学会合同シンポジウム
6学会合同シンポジウム2  皮膚と骨髄のクロストーク:間葉系幹細胞の体内移動メカニズム解明と治療への応用
玉井 克人菊池 康相川 恵梨子金田 安史片山 一郎
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2013 年 36 巻 5 号 p. 299

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抄録
 骨髄内には造血幹細胞と共に間葉系幹細胞が存在する.しかし,末梢血中に血液細胞を供給する造血幹細胞と比較して,間葉系幹細胞の生体内存在意義については未だ不明な点が多い.我々は,皮膚基底膜領域の接着構造遺伝子異常により,日常生活の軽微な外力で全身皮膚の表皮全層が剥離し,重症熱傷様症状が生直後から生涯続く遺伝性水疱性皮膚難病「表皮水疱症」の皮膚再生機序に骨髄由来間葉系幹細胞の寄与を想定して研究を進めて来た.その結果,全身皮膚の剥離表皮から血中に大量放出されるhigh mobility group box1 (HMGB1)が骨髄内の間葉系幹細胞を刺激して血中へと動員し,さらに損傷皮膚特異的集積を誘導すること,皮膚に集積した間葉系幹細胞は種々の皮膚構成細胞へと分化して損傷皮膚の再生を誘導し,さらに皮膚基底膜領域接着構造分子を発現して皮膚構造維持に強く寄与していることが明らかとなった.これらの基礎研究成果を基に,現在我々は,健常家族ドナーから得た骨髄間葉系幹細胞を表皮水疱症難治性皮膚潰瘍周囲に移植して皮膚再生を誘導する本邦初のヒト幹細胞移植臨床研究を実施中であり,また末梢損傷組織への骨髄間葉系幹細胞集積を促進して機能的組織再生を誘導するHMGB1医薬開発を同時に進めている.本シンポジウムでは,これら基礎研究を基にした新しい再生医療開発の現状を報告する.
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© 2013 日本臨床免疫学会
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