2024 年 30 巻 p. 185-190
堤防浸透対策技術変遷から基準・マニュアルの全国展開に至る脈絡を整理した.各現場の浸透変状現象解釈に基づく対応から,演繹外挿で対策が加速した一方,結果的に現場の実現象や観測データとの突合軽視となった.関係技術者の認識の共通点と相違点,現場浸透破堤説明のポイントを整理・考察した.今後の浸透破堤対策技術開発の肝として次の3点を提示した.①漏水変状発生数減少事実への諸対策積上げ貢献を実データで力学的に説明.②浸透破堤の象徴・安八破堤の現象説明.累積降雨800mm超・4波目減水期に間隙水圧が増加する説明が肝.③パイピング破堤評価技術にも現場体感・目撃事実の説明力が必要.