抄録
【背景】近年,膠原病(CTD, Connective Tissue Disease)の病態形成におけるB細胞の役割および重要性が明らかにされつつある.更に,CTDに対するB cell depletionを主な作用機序としたRituximab(RTX)の有効性も多数報告されている.一方で,CTDには溶血性貧血や血小板減少症などの血液合併症がしばしば認められ,治療はステロイドをはじめとする免疫抑制療法が中心となるが,治療抵抗例も存在する.特にCTDに合併する血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)は血漿交換療法の有効性は乏しく,難治性であることが少なくない.【目的】CTD合併TTPに対するRTXの効果と長期予後について検討する.【方法】香川県の膠原病診療基幹病院においてRTXを使用したCTD合併TTPを対象に,ADAMTS13活性,RTXによる治療効果までの期間,再発の有無などについて検討した.【結果】RTXを使用したCTD合併TTP症例は6例であった.ADAMTS13活性は全例で著明な低下を認めなかった.また,RTX投与後全例で速やかに血球改善を認めた.精神症状はRTX投与から1ヶ月後程度で改善した.全例で6ヶ月以上再発を認めなかった.【結語】CTD合併TTPに対するRTX療法は投与後速やかな効果発現,寛解維持ができる可能性があり,CTD合併TTPにおける第一選択にもなり得ることが示唆された.