日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P7-04  タクロリムス投与時のグレープフルーツジュース併用の有効性と安全性の検討
辻 英輝大村 浩一郎中嶋 蘭井村 嘉孝湯川 尚一郎吉藤 元藤井 隆夫三森 経世
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2013 年 36 巻 5 号 p. 405a

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抄録
【目的】グレープフルーツジュース(GFJ)はCYP3A4阻害作用があり,タクロリムス(TAC)血中濃度を上昇させる.我々はTAC血中濃度が有効域に達しない膠原病患者にGFJを併用し,TAC血中濃度の推移と臨床経過を検証した.【方法】当院において2010年から2013年7月の間にTAC内服中の膠原病患者6例(全身性エリテマトーデス3例,混合性結合組織病1例,皮膚筋炎1例,シェーグレン症候群1例)にフレッシュGFJ約200 cc/日を追加服用し,TAC血中濃度と臨床経過を検証した.症例は全例女性,年齢(29.7±8.9歳),観察期間(8.0±3.3月),TAC投与量(3.7±1.0 mg/日)であった.GFJ服用開始時からGFJ服用中止時もしくはGFJ服用中の直近のTAC濃度測定時までを観察期間とした.【結果】TAC投与前のTAC血中濃度(12時間値)は4.3±2.4 ng/mlで,GFJ併用によって13.8±6.9 ng/ml(3.3±0.8倍)に上昇した.症例によっては脱毛の軽減,血小板数の回復,筋逸脱酵素の低下がみられた.経過中に倦怠感,頭痛を認めた症例が1例あったが,TAC量の減量とともに回復した.有害事象のためGFJの併用を中止した症例はなかった.【結論】TACとGFJの併用はTAC血中濃度を約3倍に上昇させる.
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© 2013 日本臨床免疫学会
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