日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P7-08  関節リウマチ患者の血中可溶性IFNαβ-receptorと種々のバイオマーカーとの関連
佐藤 正夫竹村 正男斉藤 邦明
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2013 年 36 巻 5 号 p. 407a

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抄録
【目的】関節リウマチ(RA)患者の血中可溶性IFNαβ-receptor (sIFN-R),IL-18,Fas Ligand (Fas-L), 可溶型Fas (sFas),可溶型TNF-RII (sTNF-RII),CRP,IL-6,MMP-3,抗CCP抗体を測定し検討した.【方法】RA 57例,変形性膝関節症(OA)16例を対象とした.sIFN-R,IL-18,Fas-L,sFas,sTNF-RII濃度はELISA法にて,CRP,MMP-3は自動分析機器,IL-6,抗CCP抗体は高感度免疫化学発光法で測定した.RA症例は男性11例,女性46例で,31~85歳(平均61.2歳),stageはII:2例,III:17例,IV:38例,classは2:23例,3:28例,4:6例であった.罹病期間は5~35年(平均18年)で,経口抗リウマチ薬で治療されており,生物学的製剤は使用していない.OA症例は16例全例が女性で,31~75歳,(平均57.1歳)であった.【結果】sIFN-R濃度(ng/ml)は,RA群(2.1±1.2)で,OA群(1.4±0.7),健常者群(1.0±0.5)と比較して有意(p<0.001)に高値であった.sIFN-Rとの相関係数(r)はIL-18 (r=0.456),sFas (r=0.649),sTNF-RII (r=0.752),IL-6 (r=0.324),抗CCP抗体(r=0.329)で相関(p<0.05)が認められた.CRP (r=0.223),Fas-L (r=−0.202),MMP-3 (r=0.193)については相関が認められなかった.【考察】sIFN-R濃度とその他のマーカーとは,可溶性蛋白と強い相関が認められた.また.sIFN-RはRAの治療効果判定に用いられているCRPやMMP-3との相関関係が低く,Apoptosis関連のTNF,Fasの可溶性蛋白と高い相関にあった.
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© 2013 日本臨床免疫学会
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