日本臨床免疫学会会誌
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6 学会合同シンポジウム
6学会合同シンポジウム1  網羅的抗体反応測定法を用いた抗腫瘍免疫応答のモニタリング
西川 博嘉
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2014 年 37 巻 4 号 p. 251

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抄録
  腫瘍抗原特異的な抗体反応から腫瘍抗原を同定する試みは,自己の腫瘍細胞株を自己血清にてスクリーニングするautologous typing法にはじまり,腫瘍細胞株からファージライブラリーを作製してがん患者血清でスクリーニングするSEREX法(serological analysis of recombinant cDNA expression libraries)へとつながり,数々の有望な高免疫原性の腫瘍抗原が同定されてきた.しかしこれらの方法は手技の煩雑性から,より簡便で網羅的にがん患者の抗体反応を解析する手法の開発が望まれていた.我々は約9000個の自己抗原を搭載した蛋白アレイシステムを用いたヒト抗体の網羅的解析方法を開発した.本法を用いて成人T細胞性白血病(ATLL)患者の抗体反応を広範にモニタリングし,がん・精巣抗原に対する抗体反応がATLL患者で認められることを明らかにした.同定されたがん・精巣抗原(腫瘍抗原)に対してはCD8+T細胞応答も確認され,現在抗CCR4抗体療法との併用によるがん免疫療法の臨床試験が計画されている.また本網羅的抗体モニタリング法を用いることにより,新規腫瘍抗原を同定するのみならず,近年がん治療に応用されている包括的免疫賦活化製剤の治療前後での患者の抗体反応の変動を網羅的に解析することができる.これにより,がん免疫療法で重要視されているバイオマーカー同定につながる可能性があり,今後の展開について議論したい.
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© 2014 日本臨床免疫学会
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