抄録
関節リウマチ(RA)において,骨破壊の機序を解明する基礎研究は重要である.私たちは,両親が血族結婚で関節破壊が進行する患者を選定,遺伝子解析を行った.関節破壊が進行する家系の患者と健常者の遺伝子を次世代シークエンサー(5500 SOLiDシークエンサー;Life Technologies社)でデータ取得後,以下の条件を満たす遺伝子を抽出した.1)非患者は正常ホモかヘテロをもつ,2)患者は変異ホモをもつ,3)malignantな変異(nonsynonymous SNV, stop gain/loss, frameshift, nonframeshift, スプライシング異常)である,4)1,000人ゲノムプロジェクト,およびエキソームシーケンシングプロジェクト6,500から多型ではない,5)segmental duplication領域ではない.条件を満たす遺伝子は,10遺伝子11か所のみ抽出され,シークエンスによって,患者で変異のあるホモ,健常兄弟でホモあるいはヘテロである6カ所のミスセンス変異を確認した.変異による蛋白構造変化をPolyPhen2プログラムで予測,probably damagingを示すものが存在した.さらに,6カ所のミスセンス変異もつ候補遺伝子の発現をRT-PCRで確認したところ,軟骨細胞,骨芽細胞において,5つの候補遺伝子で発現が確認された.