日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P5-003  高度の多発単神経炎に対し免疫グロブリン大量療法が著効した分類不能型小血管炎の1例
高嶋 渉徳力 篤清原 隆宏長谷川 稔斎藤 敦子
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2014 年 37 巻 4 号 p. 352a

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抄録
【症例】65歳女性.【初診】2013年10月.【主訴】両下肢の痺れと痒みの強い紅斑と紫斑.【既往】喘息などアレルギー疾患の既往はない.【現病歴】初診の2ヶ月前より,痒みの強い浮腫性紅斑や紫斑が両下腿に出現.近医皮膚科でステロイド外用治療を受けたが,難治のため当科を紹介された.初診時,両下腿に浸潤を触れない紫斑,両大転子部に一部環状の紅斑を認めた.初診から2週間後,下腿の紫斑は消退したが,紅斑は上背部まで拡大した.39度の発熱と両下肢全体の痺れから歩行困難となり,精査加療目的に入院となった.【病理所見】大転子部の紅斑を生検したところ,真皮小血管における好酸球浸潤を伴う白血球破砕性血管炎の像がみられた.蛍光抗体直接法では,真皮血管壁にIgMの沈着を認めた.【検査所見】末梢血好酸球5%.リウマトイド因子は陽性だが,抗核抗体,MPO-ANCA,PR3-ANCA,クリオグロブリンは陰性.CH50は10未満と低下みられたが,C3,C4,C1qは正常範囲.C1q免疫複合体は6.6と上昇.【経過】下肢の神経生検では神経線維に軽度の萎縮と浮腫がみられ,神経伝導検査での軸索変性,両下肢の痺れ,感覚鈍麻,筋力低下から多発単神経炎と診断.紅斑,発熱の持続と多発単神経炎に対し,プレドニゾロン1mg/kg(60mg/日)の内服を開始したところ,発熱と皮疹はすみやかに消失したが,下肢の痺れと筋力低下は持続増強した.免疫グロブリン大量療法を1クール施行したところ,痺れの著明な改善を認めた.
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© 2014 日本臨床免疫学会
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