日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P10-004  ANCA関連中耳炎に合併した肥厚性硬膜炎の一例
横山 雄一古川 哲也東 直人安部 武生荻田 千愛吉川 卓宏日野 拓耶齋藤 篤史西岡 亜紀関口 昌弘北野 将康角田 慎一郎松井 聖佐野 統
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2014 年 37 巻 4 号 p. 377b

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抄録
【症例】83歳女性【主訴】難聴,頭痛【経過】2011年10月より左側の耳閉塞感,聴力低下を自覚.近医耳鼻科で左滲出性中耳炎と診断.抗菌薬に抵抗性で症状は両側性となり,MPO-ANCA:19U/ml(<19 U/ml)と陽性であったため2012年6月精査目的で当院耳鼻科入院.頭部CTで両側中耳炎と乳突蜂巣炎を認めた.生検では明らかな血管炎像は認めなかったが,MPO-ANCA陽性や他疾患の除外によりANCA関連中耳炎と診断された.入院時にIgA腎症を併存しており,それに対してプレドニゾロン(PSL)30mg/日内服開始されたところ耳漏や頭痛はすみやかに改善した.PSL減量中に症状再燃し,末梢性顔面神経麻痺も出現したため2013年4月当科紹介受診.【臨床経過】頭部MRIで肥厚性硬膜炎を認めた.PSLを20mg/日に増量し,エンドキサンパルス(IVCY)500mg/bodyの併用を開始したところ,すみやかに頭痛と耳漏は改善しCRPも陰性化をした.ステロイド薬を減量するも症状の再燃はなく,また頭部MRIでも肥厚性硬膜炎は進行せず,両側乳突蜂巣炎は改善している.【考察】CTやMRIなどの画像診断の進歩により肥厚性硬膜炎と診断される症例は増加しており,近年はANCA関連中耳炎との合併例も散見される.肥厚性硬膜炎の第一選択治療はPSLであるが,単剤では再発率が80%と高く,エンドキサン併用により20%程度まで減少する.IVCY併用によりPSL漸減出来たステロイド抵抗性症例を報告する.
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© 2014 日本臨床免疫学会
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