日本臨床免疫学会会誌
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WS1-1 ANCA関連血管炎におけるrituximab治療の検討
松井 聖角田 慎一郎佐野 統
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2015 年 38 巻 4 号 p. 285a

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抄録
  ANCA関連血管炎は難治性血管炎であり,従来の治療である副腎皮質ステロイド剤とcyclophosphamide(CY)などの免疫抑制剤の併用療法は強力な免疫抑制をかけるため感染症等の合併症が多く問題となっており,治療に難渋していた.そこで,欧米ではANCA関連血管炎に対するrituximab治療応用が始められており,我が国においても保険適応となり市販後のデータが集積されつつある.当科では,再燃例10例,初発例3例の計13例,臨床診断は,Granulomatosis with Polyangitis(GPA)7例,Microscopic Polyangitis(MPA)6例であった.再発例は,副腎皮質ステロイド剤と免疫抑制剤(CY, azathioprine(AZA), cyclosporine(CyA))の複数が使用されており,中には生物学的製剤inflixmabが2例に使用されていた.GPA症例は全例でrituximab 4コース後に症状は速やかに改善しPSLを漸減でき,維持療法はPSL+CyA or tacrolimusで行った.MPA症例はPSL+AZAで維持療法を行った.ANCA関連血管炎に対するrituximab治療はCYと同等の効果があると海外で高く評価され,当科でもANCAの抗体価に関わらず,従来治療で難渋していた症例に対して十分効果が得られ,PSLを中心とした内服薬も減薬,減量が可能となった.当科の結果を踏まえて今後の方向性について解説したい.
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© 2015 日本臨床免疫学会
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