日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P2-004 急性期川崎病(KD)治療の完成度を高める目的で,ARDSだけでなく,喘息やCOPDの治験も行われている虚血障害軽減効果があるIFN-βの免疫グロブリン(IVIG)製剤併用適応の可能性探索
粟屋 昭
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2015 年 38 巻 4 号 p. 320b

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抄録
  【背景】神奈川県花粉飛散数とKD患者数の年次動態の交差相関解析,回帰分析によりKDは,遅延型過敏性の花粉惹起疾患(Pollen-Induced Diseases: PID)であり(Int J Environ Res Public Health. 2014, 他2報),花粉被曝→免疫→花粉再感作→遅延型過敏反応のゆっくりとした亢進→全身性血管炎の発症というプロセスが,インフルエンザflu流行期,介入を受けて発症が抑制される現象が着目された.また花粉飛散数増加に連動して患者数が増大するKDや手足口病や伝染性紅斑や無菌性髄膜炎について重複罹患の有無の検討が必要と考えた.【方法・結果・考察】花粉噴霧惹起血管炎やKD発症時BCG接種跡腫脹モデルでのflu感染やIFN-β投与実験の実現に向けて,flu流行時のKD発症干渉の数理解析を行った.KD患者数を1週ごとに区分し,年々のflu患者数ピーク週間のズレを調整して同期化して,fluピーク週前後での患者数の変動につき,一元配置分散分析と多重比較を行ったところ,flu発生peak前後2週間で,発症数の減少が,有意であることが実証された.この知見は,flu流行下KD予備群に生成されたIFN-β等が,花粉再感作により,血管炎発症直前まで進展していた過程に制動をかけKD発症が遅延させられたことを意味する.KD発症者の増加は止まらず,死亡例も増加に転じている現状の打開には,早期の診断とIVIG製剤治療抵抗性に至らないようにIFN-β併用等新たな対処法の治験を行い効果を見ることである.
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© 2015 日本臨床免疫学会
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