日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P1-02 IL-6刺激によるヒト末梢血単核球の骨芽細胞様細胞への分化誘導と機能解析
横田 和浩相崎 良美秋山 雄次三村 俊英
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2016 年 39 巻 4 号 p. 375b

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抄録

  【目的】自己免疫性疾患の一つである関節リウマチではIL-6等の炎症性サイトカインが病態の進展に重要な役割を演じている.この炎症性サイトカインは心血管疾患(CVD)発症に強く関与し,CVDの危険因子は血管石灰化である.血管石灰化は骨形成に類似した機序であり,血管組織に骨芽細胞様細胞が存在することが知られている.そこでヒト末梢血単核球を用いて,IL-6刺激による骨芽細胞様細胞への分化誘導・機能を解析した.【方法】末梢血は健常人より採取し,比重遠心法にて分離した単核球を象牙質上にIL-6またはRANKLで刺激・培養した.形成された石灰化構造物を電子顕微鏡で観察し,構成元素と濃度を調べた.培養単核球細胞におけるALPの活性を測定し,Runx2,Osterix mRNAの発現量をreal-time PCR法で解析した.【結果】末梢血単核球を象牙質上で培養し,IL-6で刺激すると石灰化構造物の形成を認め,構成元素の解析では,主にカルシウム,リンが含まれていた.IL-6で刺激された末梢血単核球は,ALPの活性およびRunx2,Osterix mRNAの発現量が無刺激・RANKL刺激と比較して有意に増加していた.【考察】末梢血単核球をIL-6で刺激すると石灰化構造物を形成する骨芽細胞様細胞が分化誘導された.このことはIL-6が血管石灰化に関与している可能性を示唆している.

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© 2016 日本臨床免疫学会
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