日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター)
P1-56 敗血症と肺塞栓を合併し,低酸素血症を来した家族性地中海熱の1例
長澤 洋介大島 正嗣宮内 貴弘濱口 麻里奈芳沢 昌栄都築 広杉山 海太西脇 農真野崎 高正唐澤 弘美岩田 光浩原岡 ひとみ北村 登武井 正美
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2016 年 39 巻 4 号 p. 402b

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抄録

  症例は71歳男性,62歳時に関節リウマチ,68歳時に前立腺癌による腫瘍随伴関節炎の既往歴あり.いずれも治療で改善している.平成27年10月発熱出現.近医より感冒薬と抗菌薬処方されるも改善無し.全身の関節痛と筋痛出現し,血液検査上炎症反応高値を認めたため,11月10日に当科紹介受診.血液検査上白血球,プロカルシトニン(PCT)高値(血液培養で細菌陰性)より敗血症と診断し入院.抗生剤投与を開始し,PCT改善するも炎症反応の陰性化せず,発熱の持続,胸水貯留,関節痛,急性期蛋白の上昇を認めた.11月13日SpO2低下と凝固線溶系亢進を認め,肺塞栓症の診断で抗凝固剤投与を行った.自己抗体全て陰性であり,全身検索で悪性腫瘍の合併も否定的であったため,MEFV遺伝子の解析を行った.exon 5 codon 503Cの変異を認めたため家族性地中海熱(FMF)の診断となった.コルヒチン投与を施行したところ,発熱,炎症反応,凝固線溶系の改善を認めた.FMFに肺血栓塞栓症を合併した症例はあまりなく,貴重な症例と考えられるため報告する.

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© 2016 日本臨床免疫学会
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