2016 年 39 巻 4 号 p. 414a
【目的】肥満は,関節リウマチ(RA)の増悪因子であると指摘されているが,詳細な機序は不明である.そこで,肥満関連因子のうち,RA疾患活動性(DAS)に影響を与える因子,治療反応性に与える因子について検討を行った.【方法】2施設外来通院中の女性RA患者145人に対し,CT撮影施行,臍断面での内臓脂肪量(V)・皮下脂肪量(S)を測定した.その上で,DASと影響を与える肥満関連因子(V・S・V/S比・体重・BMI)の間で,相関分析を行った.また,MTXによる初期治療を開始した27人に対し,DAS変化率と肥満関連因子間で相関分析を行った.【結果】DASと内臓脂肪量(r = 0.186, p = 0.026),V/S比(r = 0.25, p = 0.002)の間で有意な相関が認められた.DAS変化率は皮下脂肪量(r = −0.49, p = 0.009)との間に有意な逆相関を認めた.【考察】内臓脂肪と皮下脂肪は産生するサイトカインが異なると言われており,炎症惹起に関与すると言われている.今回,DASは内臓脂肪量,特に内臓脂肪量と皮下脂肪量の比の影響を受けると考えられた.体重・BMIはいずれの相関分析においても有意な関連を認めなかった.皮下脂肪量が少ないほどMTX治療反応性が良い可能性が示唆された.脂肪構成比や脂肪自体の量を減らす事がRA治療を行う上で,重要なファクターとなり得ると考えられる.