2016 年 39 巻 4 号 p. 419a
【目的】多発性筋炎(PM)・皮膚筋炎(DM)は炎症性筋疾患であり,予後に関連する間質性肺炎(IP)の合併は重要である.PM/DMではT細胞・B細胞標的治療の有効性が報告されているが,病態に関わる詳細なリンパ球サブセットは不明である.末梢血単核球(PBMC)サブセットの解析による免疫状態の評価は病態の理解や新規治療の開発につながると期待される.PM/DM患者の免疫状態を解明するため,PBMCサブセットを解析した.【方法】PM/DM患者17例,健常者(HD)18例のPBMCをフローサイトメトリー解析で比較し,患者群ではIPの有無,治療前後で比較した.【結果】患者群ではHD群と比較して,T細胞中のnaive CD4 T細胞の増加,effector memory CD4 T(CD4 TEM)細胞,naive CD8 T細胞,central memory CD8 T(CD8 TCM)細胞の減少,CD4 T細胞中のTh1細胞の減少,B細胞中のnaive B(nB)細胞の増加とmemory B(mB)細胞の減少を認めた.IP合併群,非合併群とHD群間の比較では,HD群と比較してIP合併群でT細胞中のnaive CD4 T細胞の増加,CD4 TEM,naive CD8 T細胞,CD8 TCM細胞の減少,B細胞中のnB細胞の増加,mB細胞の減少を認めた.治療後にB細胞数中のnB細胞はHD群と同等まで減少し,mB細胞はHD群と同等まで増加した.【結論】PM/DMにおけるCD4 TEM,CD8 TCM,mB細胞の減少はIP合併群で顕著であった.PM/DMではリンパ球の分化や生存に関わる経路の異常やこれらの細胞が傷害組織に浸潤している可能性が考えられた.