日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター) 1 一般臨床免疫
P1-44 自己免疫性肝炎の病態や重症度におけるIL-21の関与
阿部 和道藤田 将史林 学岡井 研高橋 敦史大平 弘正
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2017 年 40 巻 4 号 p. 308d

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抄録

【目的】近年,自己免疫性肝炎(AIH)において濾胞性T細胞(Tfh)の分化誘導に関与するIL-21がAIH発症に重要であると報告されたが,AIH患者の病態との関連は不明である.我々は,AIH患者の血清IL-21を測定し,臨床検査値や肝組織との関連を検討した.【方法】当科で診断されたAIH 22例を対象とし,発症期と寛解期の血清を用い,IL-21をELISAで測定し,他の肝疾患,健常者と比較した.さらに,AIH患者の末梢血単核球におけるTfhの関連因子であるBcl-6,CXCR5のmRNAをqPCRで測定した.【成績】AIHは平均年齢58.6歳,男:女 4:18,発症期の臨床検査値はTB 7.3 mg/dl,ALT 537.8 U/L,IgG 2604.1 mg/dl,AIHスコア改訂版15.1点,簡易版6.2点.寛解期の臨床検査値はTB 0.9 mg/dl,ALT 13.3 U/L,IgG 1236.5 mg/dl.肝組織はGrading 0/1/2/3/4は0/2/9/7/1,Staging 0/1/2/3/4は2/4/5/6/2.重症例5例.発症期AIHの血清IL-21は他の肝疾患や健常者と比較して有意に上昇していた.特に,重症例のAIHでは非重症例より有意に高値であった.血清IL-21はTB,gradingと正の相関,Albと負の相関を示した.寛解期AIHにおける血清IL-21は有意な低下を認めず,IgGと正の相関を示した.Bcl-6,CXCR5 mRNAは健常者と比較して有意に上昇していた.【結語】IL-21はAIHにおける病態や重症度に重要な役割を果たし,今後の治療ターゲットとなる可能性が示唆された.

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© 2017 日本臨床免疫学会
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