日本臨床免疫学会会誌
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一般演題(ポスター) 2 新しい標的分子と疾患制御
P2-2 関節リウマチにおけるSTEAP4変異体の発現と機能解析
江辺 広志松本 功川口 星美近藤 裕也坪井 洋人住田 孝之
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2017 年 40 巻 4 号 p. 309b

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抄録

【背景】TIARPはマウスにおいて関節炎を負に制御する分子と考えられており,そのヒトホモログであるSTEAP4は関節リウマチ(RA)の末梢血CD14+単球に高発現しているが,その変異体の発現と機能は明らかでない.【目的】RAにおけるSTEAP4とその変異体の発現及び機能を検討する.【方法】1)健常者(HS)およびRA患者CD14+単球を用いて,PCR-sequence法でSTEAP4変異体の存在を解析し,定量PCRにてその発現量をfull length STEAP4(full)と共に比較した.2)RA患者CD14+単球を用いて臨床検査情報とSTEAP4発現の相関について検討した.3)ヒト単球系cell lineであるTHP-1でSTEAP4過剰発現株を作成し,LPS刺激による炎症性サイトカイン産生とLPS下流シグナルについて検討した.【結果】1)Exon3欠損変異体(ΔEx3)が存在し,ΔEx3はfullと共にHSよりRAで有意に増加していた.2)fullはCRP,ESRと正の相関を示しており,ΔEx3はCRP,RFと正の相関を示していた.3-1)mockやfullと比較してΔEx3でIL-6産生が有意に抑制されており,TNFα産生は有意に増加していた.3-2)ΔEx3でSTAT3のリン酸化が抑制されており,一方でNFκBのリン酸化は増強,IκBαのdegradationは遷延していた.【結論】RA患者末梢血単球でΔEx3の発現がfullと共に有意に増加しており,fullと比較してΔEx3は細胞内シグナル伝達経路を介して炎症性サイトカイン産生を制御することで関節炎の病態形成に関与している可能性が示唆された.

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© 2017 日本臨床免疫学会
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