日本臨床免疫学会会誌
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全身性エリテマトーデスにおける免疫抑制薬の有効性に関する検討
佐藤 健比呂小澤 哲夫菊池 正俊長尾 政之助中野 正明霜鳥 孝荒川 正昭
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1989 年 12 巻 3 号 p. 320-327

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抄録
全身性エリテマトーデス(SLE)における免疫抑制薬の有効性を明らかにするため,自験SLEのうち初回治療から追跡できた100例を対象として,副腎皮質ステロイド薬(ステロイド)単独群と免疫抑制薬併用群に分けて,その臨床経過を検討した.初回,再発治療とも,死亡,再発と免疫抑制薬併用の有無とは関連しなかった.しかし,再発治療を重症例で検討すると,次回再発までの期間が免疫抑制薬併用群で長かった.また,重篤な感染症の合併は,ステロイド単独群と免疫抑制薬併用群で差はなかった.なお,経時的腎生検の結果からは免疫抑制薬の有効性は証明できなかった.免疫抑制薬併用による死亡や再発の阻止効果は明らかではなかった.しかし,免疫抑制薬は重大な副作用も少なく,再発例では寛解期間を延長するため,頻回に再発するSLEには使用すべきであると考えられた.
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