日本臨床免疫学会会誌
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アスベスト,シリコン暴露15年後にPSSを発症した1症例
遠藤 啓一郎菅原 正弘高崎 芳成橋本 博史廣瀬 俊一
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1991 年 14 巻 2 号 p. 181-185

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抄録
アスベスト,シリコン暴露15年後に発症したprogressive systemic sclerosis (PSS)の1症例を報告する.
職業は建築業. 15年前よりアスベスト,シリコンに接触するようになった. 2年前よりレイノー症状,強指症,多発性関節痛出現, 4ヵ月前より労作時息切れを訴えるようになり,当院外来受診した,両下肺野にVelcroラ音聴取され, TBLBにて肺線維症が確認された.手指および前胸部の皮膚生検にてPSSと診断された.
職業的暴露によるPSSの2次的発症を示唆する報告があり1~17)関心を集めている.本症例はアスベスト,シリコンの15年間にわたる暴露を受けており,興味ある1症例として報告した.
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