日本臨床免疫学会会誌
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妊娠中に発症した成人Still病と考えられた1例
出原 賢治武田 博子新納 宏昭本村 正治新堂 昌文北島 正大石川 治英徳永 三千子
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1991 年 14 巻 6 号 p. 633-638

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抄録
妊娠18週で発症した成人Still病と考えられた1例を経験した.症例は30歳の女性で, 19歳に原因不明の発熱を生じ,成人Still病の発症が疑われた.妊娠18週のときより発熱,多関節痛が出現した.入院時の現症では,リンパ節腫大,肝脾腫,多関節の腫脹,可動痛を認めた.発熱時に両下腿に融合傾向の強い斑状紅斑がみられた.検査成績では,血沈亢進,好中球増加,軽度の肝機能障害, CRP強陽性,フェリチン高値などを認めた.他の発熱疾患を否定することにより成人Still病が疑われた.入院後aspirinを使用したが肝機能障害が増悪したため, naproxenに変更して肝機能障害なく軽快した.胎児に一時子宮内発達遅延を認めたが, 38週に男子を出産し母子共に異常なかった.分娩後現在まで再発はみられていない.妊娠中に発症した成人Still病は自験例を含めて6例しか報告されておらず,これらについて文献的考察を行った.
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