日本臨床免疫学会会誌
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日本人成人における血清IgGサブクラスの正常値
岸本 進上床 周伊藤 幸治井上 哲文北村 聖島田 馨稲松 孝思坂元 寛志廣瀬 俊一戸叶 嘉明青塚 新一横張 龍一紺田 進加納 正熊谷 俊一堀内 篤浜田 欣哉志水 正敏佐伯 修太田 善介平川 秀三稲水 惇小倉 剛山口 雅也古賀 宏延門田 淳一清水 徹永友 緑
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1994 年 17 巻 5 号 p. 535-545

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抄録
20~80歳代の日本の健康成人について,モノクローナル抗体によるELISA法を用いてIgGサブクラスの正常値を調べた. 20歳以降のIgGサブクラス濃度において, IgG 1は加齢とともに直線的な漸増傾向がみられたが, IgG 2, IgG 3およびIgG 4は有意な変動はみられなかった.また, IgGサブクラス構成比率においては, IgG 3だけがわずかながら加齢に伴う増加傾向を示した.
さらに,日本の健康成人と米国の健康成人におけるIgGサブクラス構成比率の違いについて考察した.その結果,日本の健康成人のIgGサブクラス平均構成比率は,米国健康成人に比較してIgG 1が約8%, IgG 3が約2%低い比率を示す反面, IgG 2が約10%高い比率を示した. IgG 4については有意な差はみられなかった.
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