抄録
64歳女性慢性関節リウマチ(RA)患者に対して,疾患修飾性抗リウマチ薬としてサラゾスルファピリジン(SASP)が投与され, 2カ月後RAは寛解状態になった. SASP開始6カ月後,全身倦怠感を主訴として入院となった.末梢血液検査で高度の汎血球減少,骨髄穿刺・生検上有核細胞数の著減,三系統の造血細胞の減少がみられ,再生不良性貧血と診断した.薬剤性骨髄障害を疑い服用薬剤をすべて中止したが,末梢血液検査所見の回復はみられなかった.蛋白同化ステロイド剤やヒト顆粒球コロニー刺激因子製剤に反応せず,対症療法として赤血球輸血・血小板輸血をつづけている.
SASPによる再生不良性貧血の報告は,潰瘍性大腸炎患者でみられるが, RA患者での報告はこれまでない.重篤な病態であり注意すべきと考え報告した.