抄録
新しく合成された非ステロイド系消炎鎮痛剤であるインドメタシンファルネシル(インフリー)は,未変化体として吸収され,炎症局所で活性体のインドメタシンに変換されると考えられている,しかしながら,その変換の機序の詳細はいまだ明らかではない.今回われわれは,インフリーのインドメタシンへの変換における末梢血単核球の役割について検討を行った.インフリーを,健常人あるいは慢性関節リウマチ(RA)患者末梢血単核球あるいは多核白血球とともに培養すると上清中の未変化体の濃度は減少したが,インドメタシンの増加はみられなかった.逆に,こうして培養した末梢血単核球の細胞質内にインフリーの増加がみられた.一方,インフリーをGM-CSFの存在下にRA患者末梢血単核球とともに培養すると,上清中のインドメタシン濃度が有意に増加した.以上の結果より,インフリーの炎症局所における活性体のインドメタシンへの変換においては,単核球およびGM-CSFなどの炎症性サイトカインが関与することが示唆された.