日本臨床免疫学会会誌
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胃癌組織におけるCD 46 (Membrane cofactor protein)の発現と性状
瀬戸 信之竹村 周平中西 貞信土井 たかし一尾 直子中原 梨佐笠松 美宏柳田 国雄岡本 雅之小野寺 秀記出口 雅子上田 正博近藤 元治
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1996 年 19 巻 3 号 p. 210-216

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抄録
CD 46 (Membrane cofactor protein)は同一個体の中でも臓器あるいは細胞により,その分布および表現型が異なる細胞膜の補体制御糖蛋白の一種である.先に我々は,胃におけるCD 46が胃粘膜上皮,固有粘膜層および血管内皮に強く表現していること,また正常胃粘膜のCD 46はリンパ球などに認められる表現型と異なり60~69kDの幅広い蛋白として存在していることを報告した. 本論文では癌化によるCD 46の発現および性状の変化につき検討した.その結果,非癌部胃粘膜のCD 46と比べ胃癌上皮細胞におけるCD 46の発現は増加している場合が多くみられ,さらに分子量が変化する場合があることが判明した.
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