抄録
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)に対し部分的脾動脈塞栓術(PSE)を施行し,その有用性を検討した.標準的なプレドニゾロン療法が無効または不応性となった成人ITP症例12例に対し, Seldinger法により脾動脈にカテーテルを挿入し,ゼラチンスポンジ細片による塞栓術を施行した.治療効果は, 12例中寛解4例,軽快2例,やや軽快1例,不変2例,悪化1例,判定不能2例であった.判定可能であった10例中7例(70%)で有効であった.有効例では無効例と比較しPSE後のPAIgGの減少率が有意に高く, PSE前PAIgG値,および, PSE 1週間後の血小板数が高い傾向がみられた.本法はステロイド抵抗性慢性ITP症例に選択されるべき治療法の一つと考えられた.