日本臨床免疫学会会誌
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免疫不全症候群と悪性腫瘍
わが国の原発性免疫不全症候群症例登録より
早川 浩小林 登矢田 純一
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1985 年 8 巻 5 号 p. 265-269

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抄録
厚生省特定疾患調査研究班「免疫不全症候群」の資料より,原発性免疫不全症候群症例のうち悪性腫瘍を合併したものについてまとめた.さらにその結果を米国のImmunodeficiency Cancer Registryの報告と比較した.
登録例683例中悪性腫瘍は20例に報告され,全例の2.9%に相当した.小児例に限ると, 17例であった.
Chediak-Higashi症候群とataxia-telangiectasiaにもっとも高い頻度が認められた.後者における頻度はICRのそれに近かったが, Wiskott-Aldrich症候群における頻度はわが国では低かった.
腫瘍としては, Non-Hodgkin lymphomaをはじめとするリンパ細網系のものを主とし,時に癌も認められた.これらの免疫不全症候群では小児例についてみると,一般健康児に比べ約500倍の腫瘍発生率を示したものと考えられ,高危険群であることが示された.
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