日本臨床免疫学会会誌
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Mixed Connective Tissue Diseaseの骨・関節病変
大野 修嗣鈴木 輝彦
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1986 年 9 巻 1 号 p. 13-19

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抄録
19例のMCTD患者についてその骨・関節病変を滑膜シンチ,骨シンチ,骨X線によって検討した. 19例すべてにpolyarthritis, Raynaud's phenomenone, swollen handsが認められ, 11例に軽度の筋炎が存在した.また19例すべて二重免疫拡散法にて抗RNP抗体が証明されている. RA因子は15例(78.9%)に陽性であったが,リウマチ結節やRAに特徴的なswan neck deformity, boutonniére deformityは一例もみとめえなかった.滑膜シンチにて陽性となったのは14例(73.7%)であり,これら陽性例は期間と部位がほぼ臨床的関節炎と相関していた.骨シンチにて陽性となったのは4例であるが,骨X線上の異常所見と一致するかどうか疑問が残るところである.骨X線上の異常所見としてはosteoporosis (6例) erosion (5例) narrowing of joint space (4例) bone resorption of terminaIphalanx (1例) juxtaarticular linear calcification (1例)等がみとめられた.しかしいずれの症例においても定型的なRAの臨床経過を示さなかった.
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