日本臨床免疫学会会誌
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OK-432と血漿投与による癌性胸腹膜炎の治療
Arachidonic acid代謝産物と好中球遊走
加藤 治樹谷川 真理金 龍起佐野 統山村 義治杉野 成近藤 元治
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1986 年 9 巻 6 号 p. 542-546

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抄録
癌性胸膜炎,癌性腹膜炎に対してOK-432を腔内投与した際,腔内に遊出してくる好中球による抗腫瘍作用が示されている.このときの好中球遊出に補体由来のC 5aの関与が考えられ, OK-432と補体源としての凍結結漿を同時に腔内に投与したところ, C 5aだけでなくarachidonic acid代謝産物中のTXB2とLTB4の増加も好中球数の増加に先立ってみられた.このことから,これらのarachidonic acid代謝産物も好中球遊出に関与する可能性が示された.
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