日本皮膚免疫アレルギー学会雑誌
Online ISSN : 2433-7854
Print ISSN : 2433-7846
症例
多形滲出性紅斑が疑われ診断に苦渋した血管免疫芽球性T細胞リンパ腫の1例
下方 美穂西田 真紀子若佐 卓矢野老 翔雲宇賀神 つかさ並木 剛三浦 圭子横関 博雄
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2018 年 1 巻 3 号 p. 200-206

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抄録

 89歳, 女性。感冒後に口唇のびらんと掌蹠を含む全身に小豆大の紅斑・丘疹が出現した。口唇からHSV (単純疱疹ウイルス) 抗原を検出した。DLST (薬剤誘発性リンパ球刺激試験) がロサルタンカリウム・スピロノラクトン・エスゾピクロンで陽性。薬剤やHSV感染症に伴う多形滲出性紅斑を疑い, PSL (プレドニゾロン) を全身投与し皮疹は消褪した。PSLの減量時に微熱・好酸球の増多・初診時と異なる浸潤を強く触れる紅斑が出現した。病理組織像で空胞変性と血管周囲性の異型リンパ球浸潤あり。全身CTでリンパ節腫大多発。鼠径リンパ節生検を施行し, 血管免疫芽球性T細胞リンパ腫 (AITL) の診断に至った。経過中の皮膚症状や臨床所見が多形滲出性紅斑として矛盾があれば, AITLを鑑別にあげる必要がある。

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© 2018 一般社団法人 日本皮膚免疫アレルギー学会
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